こんにちは。サイト管理人のメシルです。
女性にとって出産とは、生涯における最高の感動や喜びを与えてくれるモノだと思います。
私も娘が産まれた時は、とても感動して男泣きしましたし、妻は尚更、嬉しかったことでしょう。
妊娠中は子供が元気に産まれて来てくれるよう、葉酸サプリを飲んだり、体重管理したりと、全てにおいて子供の健康第一優先です。
それ故、緑内障を患っていて妊娠をされている方、又は、授かりたい方にとっては、非常に不安でいらっしゃることと思います。
ただ私が思うことは、医師任せにせず、しっかりリスクと対策を自分自身でも理解する重要性です。
そこで今回は、緑内障患者における妊娠、出産のリスクと治療休止についてご紹介します。
緑内障治療薬の副作用は赤ちゃんにとって大丈夫?
緑内障治療薬に含まれる成分を投与し動物実験をしたところ、産まれて来たウサギの赤ちゃんが奇形だったとの研究報告が発表されています。
ただ、人間の胎児や乳児に対する点眼薬の影響は、臨床試験が行われていないため、証明されていません。
そのため、緑内障治療薬のほとんどの説明書には、「胎児にたいする影響は不明」と記載されています。
また、アメリカのFDA※では「治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること」と記載されていますので、最終的な治療法の判断は、担当の眼科の医師と緑内障患者当人の相談のもと、決定することになります。
FDAとは
アメリカ食品医薬品局(アメリカしょくひんいやくひんきょく、Food and Drug Administration; FDA)は、アメリカ合衆国保健福祉省(Department of Health and Human Services, HHS)配下の政府機関。連邦食品・医薬品・化粧品法を根拠とする。 食品や医薬品、さらに化粧品、医療機器、動物薬、たばこ、玩具など、消費者が通常の生活を行うに当たって接する機会のある製品について、その許可や違反品の取締りなどの行政を専門的に行う。
出典:ウィキペディアより
FDAでは、下記のように5段階で危険ランクがわかるよう、薬剤胎児危険度分類基準というものが定められています。
- 【A】ヒト対照試験で、危険性がみいだされない
- 【B】人での危険性の証拠はない
- 【C】危険性を否定することができない
- 【D】危険性を示す確かな証拠がある
- 【X】妊娠中は禁忌
では、緑内障の点眼薬はどこに該当しているかというと、ほとんどCランクになります。
ただ、Cランクに該当していても、それぞれ薬の副作用は異なり、使用できる点眼薬もあります。
ではどういった薬品に注意すべきかというと、下記の3種類は妊娠期間中は避けるべきです。
・プロスタグランジン製剤(PG製剤):トラバタンズ、レスキュラ、キサラタン、タプロス、ルミガンなど
効果:房水排出を促進
副作用:子宮収縮・胎盤血管収縮・動脈管収縮作用があるので危険
・炭酸脱水酵素阻害剤(CAI):イゾプト、トルソプトなど
効果:房水の量を減少
副作用:胎児が奇形になりやすい
・β遮断薬:ケミラン、チモプトール、リズモンGTなど
効果:房水の量を減少
副作用:心臓や気道への影響
※妊娠初期や中期は比較的安全だが、妊娠後期や授乳期は控えるべき
緑内障の点眼薬は「緑内障の治療用目薬の種類や副作用など徹底分析 」の記事で紹介しています。
何はともあれ、まずは担当の眼科医に相談をし、治療法を決めていきましょう。
妊娠中は薬物療法を休んでも大丈夫?
実際、赤ちゃんの健康も大事ですが、産まれてくる子供の成長を少しでも長く、自分の目で見ていきたいのも正直なところ。
緑内障の進行状況や緑内障の種類によって状況は変わりますが、初期の解放隅角緑内障(正常眼圧緑内障)であれば一時的に治療を休み、定期的に検査を行って経過観測することも可能でしょう。
緑内障の種類は「こんなにあるの?!緑内障には5つの種類があった… 」の記事で紹介しています。
一般的に妊娠中は、眼圧が約15〜18%下がり、点眼薬を中止しても一定の効果に期待できる場合があるそうですが、治療休止の影響で上がる方もいます。
出産時の「いきみ」は緑内障に影響する?
初産の場合、破水から出産までの平均時間は約15時間と言われており、この時間帯がいきみをする期間と言えます。
では緑内障の眼圧に影響するかというと、一過性の眼圧上昇はさほど気にする必要はないと言われています。
ただ、緑内障の進行状況や緑内障の種類によって状況は変わり、帝王切開を勧められる方もいらっしゃるでしょう。
赤ちゃんに緑内障は遺伝しない?
結論からお伝えすると、両親や兄弟、また親戚など血縁関係の中に緑内障を発症している人がいる場合は、遺伝によって緑内障を発症するリスクが高まるようです。
ただ、遺伝性によって緑内障を引き起こしやすいというだけで、実際には緑内障にならないケースもありますし、全ての人が遺伝性に当てはまるわけではありません。
また遺伝は確率論なだけで、最も注意すべき点は、食生活や生活習慣です。
緑内障と遺伝に関しては「緑内障は遺伝するってホント?数ある情報から徹底分析! 」の記事で詳しくご紹介します。
まとめ
- 赤ちゃんに影響を与える点眼薬があり、医師との相談が重要
- 妊娠中の点眼薬は緑内障の症状次第
- 出産時の「いきみ」も緑内障の症状次第
- 緑内障が遺伝することはあるが、食生活や生活週間の方が重要
緑内障治療は目薬をさすことが目的ではなく、眼圧を下げることが目的なので、もし休止をせざるおえないとしても日々の運動や緑内障の禁忌または、食事やサプリなどで改善することも可能です。
自分で出来ることから始めて、元気な赤ちゃんを出産されてください。
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